Labyrinthos

あおぞら

こないだの記事で「次に読みたいのは…」と書いたのですが、その前にもう一冊あったのだった。「東京バンドワゴン」シリーズの番外篇というべきか。

好きな作家の本を手にとって「あ、これ未読だった」と気づくとき、からだにあふれる喜び!

詳しく書けないのが(「ネタバレ忌避」という意味と「能力」という意味と両方ね……「ね」じゃなくて!n)残念なのだけれど、ほんとに泣くよ、こいつぁ。読んでみなよ…って、エデッケになるのも、この本の影響w。

この「東京バンドワゴン」シリーズに限らず、小路さんの物語を読んでいて感じるのは、登場人物たちのお互いを見る「目」の確かさ・あたたかさ・静けさ。
そして興味が尽きないのは、行を追うごとにだんだん明かされていく登場人物それぞれの過去の思い・行動と、それからつながってきた(文中の)現在の彼ら彼女らの言葉や姿。「これからどうなるんだろう」。「手に汗握る」より強くて、言い古されていない言葉、ないですか?

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去年の「今年の本」

ややこしい言い方でごめん。本来なら去年のうちに「今年の本」として書くべきはずのものだったのですが、今年になってしまったので「去年の本」ちゅうのもヘンかと思い、上記のようなタイトルになったとさ。

で、その本ですが、



え、3冊も?とか言うな。だれも「1冊」て言ってないでしょ。
ホントは迷ったんです。3冊の中で迷ったのではなく、著者のどの作品にしようかと。なぜなら小路幸也氏こそ、去年の「今年の一人」だったのでした。

「まだ読んだことのない、同年生まれの作家の作品」をあれこれよんでいたのです。育った土地はさまざまでも、子どもの頃からの時代感などを共有している人たちが、どんな文章を書いているのか非常に興味があって。

で、偶然ヒット。最初に読んだのが偶然最初の長編「空を見上げる古い歌を口ずさむ pulp-town fiction」。二冊目からはwebで検索して、できるかぎり発表年代順に(途中がまんできなくて飛ばして戻って)読みました。はまったハマった!

感想や紹介文をきっちりと書ける力を持っていないのがとても残念なのですが、信じたり信じられたりすることのできるひとたちが、日常的だったり非日常的だったりする環境のなかで生きていたり死んでいたりしている…

やっぱり書かん方がよかったか(泣)。

私のように順に読んでもいいしそうでなくても大丈夫。アタマの中での印象の混ざり具合がきっと違うと思うので、記憶をリセットしてもう一回違う順番で読んでみたい気持ちさえありますな。

オススメします。読んでみなされ、忘れないうちに(あ、オレか。「忘れないうち書いとこ」と思ってこの記事を書き始めたんだった…泣)。

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不思議じゃない

なんとも不思議な感じで読み始めた本。

君枝に起こる一見不思議な出来事、不思議に見える出来事、もしくは他の人には見えないもの・こと。彼女自身(仕方なく、か?)「不思議体質」と名づけているけれど、本当は…。

ネタバレになるから書けないけれど、読んでいて何かギュッとつかまれるように感じた。こんな風に何かを表せたら…すごい。

「楽しい本」じゃないけど、非常にオススメ。
貧乏な私は図書館で借りたけれど、予約の順番が待てないリッチなアナタはすぐ買って読みなさい。

スノウ・ティアーズ

スノウ・ティアーズ

角川書店(角川グループパブリッシング)

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となりのウチナーンチュ

とつぜんブックトーク。


沖縄が好きだ。といっても、実際には3回くらいしか行ったことがないのだけれど、好きだ。いいでしょ別に!
リアル沖縄では、呑み喰いも楽しいし、買い物も楽しいし。あんまり買わないけど、楽し。いいでしょ別に!!

沖縄を書いた本が好きだ。沖縄に住んでいる人・生まれた人・移住した人の本、結構楽しく読みます。池澤さんとか池上さんとか。
そして、もうひとりこの人、早見裕司さんの、この本。
というか、この本しか読んでないのですが。いいでしょ別に!!!

お互いに名前で呼び合う親子のとなりに東京から移り住んできた親子。二組とその周辺の人たち、またそれ以外の「ひと」たち。

人が生きている世界のこと、生きられる世界のこと、そして「あっちがわ」のこと。読んでいてしみじみと「思い出すよう」に考えた。

「あっちがわ」と「こっちがわ」って案外近いんだよ、きっと。
「いわばイケイケになっとるわけなんですわ」と故・枝雀師匠なら仰るかも。その通用口、ともいえるのが、かの島なのではないか、と私は秘かに考えておるのでした。

それにつけても思い出すのは、

…以前既に或るMLに書いたことがあるのですが、そのときなかなか評判良かったので…

もう数年前のこと、会社仕事のリハーサル後、沖縄そばのお店を求めて仲間とテクテク歩いていたときに、とつぜんそこそこ大きな森。
utaki1.jpg
きっと御獄だな…と思ってさらに歩くと、ありました。結界(というのでしょうか、間違っていたらごめんなさい)と鳥居(再びまちがってたらごめん)。
utaki2.jpg

そして傍らに驚くべき立て札。

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夜のピクニック

「本屋大賞」の頃にあちこちの書評サイトで評判になっていた作。カミさんが近くの公立図書館から借りてきたので、やっと読むことができました。恩田陸著。

夜のピクニック (新潮文庫)

登場人物たちの言葉・考えや情景描写、「足の痛み」の表現などが陳腐で、子供だましだ…という一部書評サイトの意見を見ましたが、まったく反対ですな。逆に非常に良く計算されているとさえ思いました。

小節を書くテクニックが、書きたいことを助ける良い例ですな。


例えば「歩くこと」を「特別なこと」に感じさせる「何か」。
それはきっと人によってかたちも質も違うけれど、普遍的に誰もが持っている「何か」。
思い出したいね。歳をとっても。


映画にもなりました。DVDはこちら↓(まだ見てないけど泣)

夜のピクニック 通常版

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